「脱毛を始めたいけれど、どれくらいの期間通えばいいの?」と疑問に思っている人は多いはず。

また、「医療脱毛と脱毛サロンは何が違うの?」「部位によって脱毛期間が変わる?」「なんで1回で終わらないの?」など、わからないことがたくさんありますよね。

実は、脱毛は最低でも1年以上かかることが多く、医療脱毛と脱毛サロンでも通う期間は異なります。また、毎週など自分の好きなタイミングで通えるわけではなく、決められた間隔を空けて施術を行わなければならないんです。

そこでこの記事では、脱毛完了までにかかる期間を、クリニック・サロンそれぞれの場合と部位別に分けて詳しく解説します。さらに、脱毛の施術間隔や、効果を早く実感するための方法なども合わせて紹介していきます。

目次
  1. 脱毛が完了するまでの期間はどれくらい?
  2. 部位によって脱毛完了までの期間は異なる
  3. なぜ脱毛は時間がかかるの?
  4. 脱毛完了期間を長引かせない3つの方法
  5. まとめ:脱毛が完了するまでの期間は?

脱毛が完了するまでの期間はどれくらい?

脱毛にはクリニックで行う医療脱毛と、脱毛サロンで行う光脱毛の2種類があり、脱毛完了までの期間が異なります。

医療脱毛 脱毛サロン
回数 5〜8回 12〜18回
期間 1年〜1年半 2〜3年

上の表を見るとわかる通り、医療脱毛クリニックの方が脱毛完了までの期間が短くなっています。これは、クリニックとサロンでは施術の効果に差があるためです。

医療脱毛クリニックと脱毛サロンの違い

医療脱毛と脱毛サロンは、レーザーや光を照射して、毛のメラニン色素に反応させるという、基本的には同じ仕組みです。しかし、医療脱毛と脱毛サロンでは照射パワーが違い、それが効果にも影響を及ぼします。

医療脱毛と脱毛サロンの施術の違いと脱毛完了までの期間について、詳しく解説していきます。

医療脱毛の脱毛完了までの期間は1年以上

先ほどの図を見るとわかる通り、医療脱毛では強いパワーのレーザーを当てることで、毛根にある発毛組織を破壊します。一度発毛組織を破壊された毛穴からはほとんど毛が再生せず、永久脱毛が可能です。

医療脱毛は、医療従事者が医療用のレーザー機器を使用し、毛根の細胞のみを選択的に破壊する脱毛方法です。黒いメラニン色素に反応するレーザーを使用して熱エネルギーを発生させ、毛根にある毛を生やす機能を持つ細胞に破壊、もしくはダメージを与えることで、発毛自体をできなくすることで効果を提供しています。
一度破壊された毛根細胞は毛を生やす機能が失われることで、ほとんどの場合半永久的に脱毛効果を維持することができます。

1回の施術で得られる効果が高いため、脱毛完了までの期間も短く、自己処理が不要になるまでの施術回数は5〜8回、期間は1年〜1年半程度が目安です。

ただし、効果が高い分、痛みが強く、費用も比較的高額になる傾向があります。

脱毛サロンでは2年以上

一方、脱毛サロンは医療脱毛よりも照射パワーが弱いため、発毛組織を破壊することはできず、ダメージを与えるまでにとどまります。

医療脱毛よりも効果が緩やかになるため、自己処理が不要になるまでには12〜18回、期間にして2〜3年程度かかります。

脱毛サロンでは永久脱毛ができない

脱毛サロンの光脱毛では、永久脱毛の効果を得ることはできません。

永久脱毛をするには毛を生やす組織を完全に破壊しなければなりませんが、それほど強いパワーの脱毛機を扱うことは、医療機関にしか認められていないんです。

強力なパワーのレーザーを使用するレーザー脱毛では、発毛組織を破壊することが可能です。
しかし、これは法律で定められた「医療行為」にあたるため、医師の監督の下で行うことしか許されていません。
つまり、医師が常駐していないエステや脱毛サロンでは、永久脱毛を行うことができないのです。

そのため、脱毛サロンでは永久脱毛はできず、減毛・抑毛の効果にとどまります。

しかし、パワーが弱い分、医療脱毛よりも痛みが少なく、肌に優しいというメリットも。また1回あたりの料金も医療脱毛より安いため、毛量が少ない人やツルツルまでは求めない人は費用を抑えられます。

部位によって脱毛完了までの期間は異なる

医療脱毛クリニックと脱毛サロンのどちらで施術を受けるかだけでなく、脱毛部位によっても必要な期間や回数は異なります。

ここでは、医療脱毛の場合を例にとって見てみましょう。

部位 施術回数 期間
VIO 5~10回 1年~2年
5~8回 1年~1年半
8~10回 1年半~2年
腕・脚 5~8回 1年~1年半

上の表を見てみると、部位によって回数や期間に差があることがわかります。

その理由は、ムダ毛の毛質が部位ごとに異なるためです。ひと口にムダ毛と言っても、VIOや脇のように太く濃かったり、顔の産毛のように細く薄かったり、部位によって毛質が全く違いますよね。

VIOのように毛が太く濃い部位はしぶとい毛が多いため、ツルツルになるまでには時間がかかります。反対に、産毛の多い顔も脱毛完了には長い期間を要します。産毛はメラニン色素が薄いため、レーザーや光が反応しづらく、効果が得られにくいためです。

クリニック・サロンで使用される脱毛機にはさまざまな種類があり、それぞれ効果的な毛質や肌質が異なります。そのため、その部位に適した脱毛機を使用することで、脱毛効果を最大限に得ることができます。脱毛期間を短くしたい場合は、複数の脱毛機を備えたクリニック・サロンを選ぶのもおすすめです。

なぜ脱毛は時間がかかるの?

脱毛には少なくとも1年以上の期間が必要ですが、「なぜ1回で終わらないの?」「毎週施術すれば早く終わるのでは?」と疑問に思っている人も多いと思います。

実は、それには「毛周期」と呼ばれる毛の生え変わるサイクルが関係しています。そこでここからは、脱毛と毛周期の関係から施術間隔について解説していきます。

脱毛は『毛周期』を意識して間隔を空ける必要がある

脱毛は毛周期を意識して期間(間隔)を空ける必要がある

毛周期とは「毛が生え変わる周期」のことを指します。

私たちの体毛は、図のように「休止期」→「成長初期」→「成長期」→「退行期」という周期で生え変わりを繰り返しています。実は、この中でレーザーや光に反応するのは、メラニン色素の多い「成長初期」と「成長期」にあたる毛のみです。

医療レーザー脱毛や光脱毛では、毛に含まれるメラニン色素を狙って毛根にダメージを与えることで脱毛を行うため、メラニン色素が多いほど脱毛の効果は高くなります。
脱毛の効果が最も大きくなるのは毛周期の3つの段階のうち、毛に含まれるメラニン色素が多くなっている成長期であるといわれています。一方、退行期と休止期の体毛は、成長期の毛と比べて毛のメラニン色素が少なくなっており、脱毛の施術を受けても成長期ほどの効果は期待できません。

そして成長初期・成長期の毛は全体の20%程度のため、1回だけ施術をしても、残りの80%の毛は時間が経つとまた生えてきてしまいます。つまり、すべての毛に効果を得られるまでには、少なくとも5回の施術が必要になるんです。

ただ、どの毛が成長初期・成長期の毛かは、クリニック・サロンの施術スタッフでも見分けがつきません。そのため、次に成長初期・成長期を迎える毛が生え揃うのを待ち、2ヶ月程度の間隔を空けて施術を行います。つまり、施術のサイクルを1週間おきなどに早めても、脱毛効果は得られないわけです。

毛周期に関係なく照射できる脱毛方法もある

基本的に、クリニック・サロンともに毛周期を意識して施術を行いますが、脱毛サロンの中には毛周期に関係なく施術ができるところもあります。

実は、脱毛サロンには主に「IPL脱毛」「SSC脱毛」「SHR脱毛」の3つの脱毛方法があり、それぞれ施術間隔も異なるんです。各脱毛方法の違いを図にまとめましたので、ご覧ください。

脱毛サロン(光脱毛)の比較

上の図の施術ペースを見てみると、IPL脱毛とSSC脱毛が1〜3ヶ月に1回なのに対し、SHR脱毛は最短2週間に1回になっていますよね。実は、SHR脱毛は毛周期に関係なく施術が可能なんです。

IPL脱毛など従来の脱毛方法は、毛のメラニン色素に反応させて毛根を破壊あるいはダメージを与える仕組みです。この仕組みだとメラニン色素の多い成長期の毛にしか作用しないため、毛周期を意識して施術を受ける必要がありました。

一方、SHR脱毛はメラニン色素に関係なく発毛を抑制する方法なので、毛周期を意識せず、短いスパンで施術を受けることができるんです。

SHR脱毛は蓄熱式脱毛とも呼ばれ、毛根だけでなくバルジ領域という毛を生み出す毛包部分に作用し、脱毛を行う方法です。
SHR脱毛で毛包部分にアプローチすることにより、成長中・退行中・休止中の全ての毛に反応し、肌色・毛質・毛周期を気にすることなく脱毛することができます。

また、SSC脱毛も基本的には毛周期を意識して通う必要がありますが、ジェルによる抑毛効果がメインのため、脱毛サロンによっては最短2週間に1回のペースで通えるところもあります。

SSC脱毛は、Smooth Skin Control(スムース・スキン・コントロール)の略で、ジェルに含まれる抑毛成分と光の相互作用を利用します。ジェルに光を当てて皮膚の奥へと浸透させ、体毛に働きかけてムダ毛が生えにくい肌に導きます。

そのため、脱毛を早く終えたい人は、SHR脱毛やSSC脱毛を採用している脱毛サロンを選ぶといいでしょう。

SHR脱毛やSSC脱毛を導入している脱毛サロンを一覧にまとめましたので、参考にしてください。

脱毛方法 SHR脱毛・IPL脱毛 IPL脱毛・SHR脱毛 SHR脱毛 SSC脱毛
(S.S.C. iPS care脱毛)
最短期間 (6回) 3ヶ月
2週間に1回通った場合
9ヶ月
45日に1回通った場合
6ヶ月
1ヶ月に1回通った場合
6ヶ月
1ヶ月に1回通った場合
通える頻度 2週間に1回
月額制プランは1ヶ月に1回
45日に1回
U-19応援プランは60日に1回
1ヶ月に1回 1~3ヶ月に1回
施術1回の照射範囲 全身
月額制プランは全身の1/4
全身 全身 全身

上の表を見るとわかる通り、脱毛サロンによっては、脱毛方法に関係なく施術間隔を定めているところもあります。SHR脱毛・SSC脱毛を導入していても、1〜3ヶ月おきにしか施術できない場合もあるので注意しましょう。

脱毛の間隔を空けすぎても効果はなくならない?

忙しくてなかなか時間が取れず何ヶ月も空いてしまったり、妊娠・出産などで長い期間通えなかったりする場合もあると思います。そんな時は、「また毛が生えてきて元に戻ってしまうのでは?」と心配になりますよね。

しかし、施術間隔が空いても、毛が元のように生えてくることはありません。

施術期間が空いていても、過去の施術効果に影響はございません。

レーザー照射で発毛組織を破壊した毛穴から毛が生えることはほとんどないためです。

一度施術を受けた箇所は発毛組織がダメージを受けているので、毛が再生することはほとんどないんです。施術間隔が空いてしまっても、効果に影響はないので安心してくださいね。

脱毛完了期間を長引かせない3つの方法

脱毛完了までには時間がかかることはわかったものの、できることならなるべく早く脱毛を終えたいという人も多いと思います。

実は、脱毛効果をしっかり得て早く脱毛を終わらせるためには、セルフケアも大切なんです。ここからは、脱毛の期間を長引かせない方法について解説していきます。

1. 日焼け・乾燥対策を万全にする

脱毛期間中は、日焼けと乾燥に気をつけ、肌のコンディションを万全に保つことが大切です。

特に日焼けは肌へのダメージが大きく、場合によっては施術自体が受けられないこともあります。

脱毛中の日焼けは避ける

このように、日焼けでダメージを受けた肌はバリア機能が低下して水分が失われ、刺激を受けやすい状態です。そのような肌に施術を行うと、火傷などの肌トラブルを起こすおそれがあります。

施術ができる場合でも、痛みや肌トラブルを防ぐために照射レベルを下げることが多く、脱毛効果が十分に得られなくなってしまうんです。

また、日焼けして黒くなった肌にもレーザーや光が反応してしまい、効果が弱まってしまうことも。

日焼けによってメラニン色素が沈着して色が濃くなった肌は、光脱毛の機械を過剰に反応させ、放射されるレーザー光を分散させてしまいます。
これは、脱毛機械には黒色に反応する特性があるからです。
その結果、無駄に皮膚に照射され、皮膚が不必要なダメージを受けるのみならず、脱毛効果も下がってしまうことに注意しましょう。

しっかり脱毛を効果を得るためには、日焼け止めや帽子、日傘などを活用し、日頃から紫外線対策をしっかり行いましょう。

また、乾燥も日焼けと同様にバリア機能が低下している状態です。さらに、乾燥が続くと皮膚が硬くなり、毛が抜けにくくなるなど、脱毛効果が十分に得られないこともあります。

肌が乾燥した状態が続いて皮膚が硬くなると、毛が抜けにくくなり、脱毛効果が落ちることがあります。脱毛する前に保湿をすることで、皮膚が硬くなるのを防げば、脱毛効果を高めることができるでしょう。

日頃から入念に保湿ケアを行い、乾燥を防ぐようにしましょう。

2. 脱毛後のお酒と激しい運動は控える

脱毛施術後の飲酒と運動はトラブルの元となる可能性が高く、結果として脱毛期間を長引かせてしまうこともあります。

脱毛施術後は、レーザーや光が発した熱が皮膚内にこもっています。飲酒や運動をすると全身の血行が良くなるため、さらに体温が上がり、肌に赤み・かゆみや湿疹が出るなどのトラブルを招きます。

脱毛した直後の肌は、レーザーや光の照射によって刺激を受け、軽度の炎症が起きている状態です。脱毛後に飲酒をすることで血流が促進されて、肌に赤みやかゆみが生じるなど、肌トラブルが起こる可能性があります。また、飲酒によって施術を受けた部位のかゆみが強くなり引っかいてしまうと、施術を受けた部位を傷つけてしまうおそれもあるでしょう。

また、飲酒は体内の水分を奪い、肌が乾燥してしまうことも。前述のように、乾燥は脱毛期間を長引かせる要因にもなります。施術後だけでなく、施術前の飲酒も乾燥や体温上昇を招くため、避けた方がいいでしょう。

また、運動による汗も脱毛後の肌に良くありません。脱毛の影響でバリア機能が低下しているところに雑菌が毛穴に入り、「毛嚢炎(もうのうえん)」を引き起こすリスクがあるからです。

脱毛後の毛穴は非常にデリケート。運動後に汗をかいたまま放置すると、毛穴に雑菌が繁殖してしまい、毛嚢炎などの肌トラブルを引き起こす可能性もあります。

肌トラブルが起きると脱毛効果が十分に得られなかったり、状態が悪い場合には施術が受けられなかったりすることもあります。

このようなトラブルを防ぐためにも、飲酒や運動をする場合は一定の時間を置きましょう。具体的には、飲酒の場合は施術の前後12時間、運動は施術後2〜3日程度控えると安心です。

3. 間違った自己処理をしない

脱毛の施術を受ける際は、あらかじめ自己処理をしておく必要があります。しかし、間違った方法で自己処理をしていると、肌トラブルを招いたり、脱毛期間が長引いたりすることがあります。

まず、シェービングをする際は、必ず電気シェーバーを使用するのが重要です。カミソリは肌に直接刃が当たるため、肌表面を傷つけてしまうおそれがあります。

また、毛抜きや除毛クリーム、ブラジリアンワックスなどで毛を抜いたり溶かしたりすると、肌への刺激が強いだけでなく、毛周期に狂いも生じます。すると、その部分だけ脱毛効果が十分に得られず、いつまでも毛が残ってしまうこともあるんです。

自己処理をする際は、まず肌を清潔な状態にし、シェーバーを軽く肌に当てて丁寧に剃っていきましょう。VIOや長い毛は先にハサミでカットしておくとやりやすくなります。

ちなみに、VIOや背中、腰、おしりなど手の届かない部分は、ほとんどのクリニック・サロンで当日処理してくれます。無理に剃って肌を傷つけてしまわないように注意しましょう。

まとめ:脱毛が完了するまでの期間は?

ここまで、脱毛にかかる期間や脱毛の仕組み、注意点などについて紹介してきました。内容をまとめると、以下のようになります。

  • 脱毛完了までにクリニックでは1年以上、脱毛サロンでは2年以上かかる
  • 部位によって脱毛回数・期間が異なる
  • 適正な間隔を空けることが脱毛を早く終わらせる近道
  • 間違ったケアをすると脱毛完了までの期間が延びる

上記のポイントをしっかり押さえて、最短ルートでツルツルの肌をゲットしましょう!