医療脱毛と美容脱毛はどっちがいい? 金額や回数、痛みを徹底比較
脱毛に通う前に「クリニックの医療脱毛と脱毛サロンの美容脱毛のどっちがいいの?」と悩まれる方も多いですよね。効果や値段、痛みなどを比較していると、結局何が違うのか、わからなくなってくることも。
実は医療脱毛と美容脱毛は全くの別物で、施術方法や効果の現れ方、値段、痛み、施術間隔など様々な点で異なります。
そこで本記事では、「クリニックの医療脱毛」と「脱毛サロンの美容脱毛」のどちらに通うべきか悩んでいる方に向けて、いくつかの項目をピックアップし、違いを明らかにしていきます。
医療脱毛と美容脱毛どっちがいいの?
まずは、「クリニックの医療脱毛」と「脱毛サロンの美容脱毛」のどちらに通うべきかを判断しやすくするために、それぞれ向いている人を挙げてみました。
- 永久脱毛したい
- 料金は高くても短い期間で脱毛を終えたい
- 痛みに強い自信がある
- VIOは粘膜の毛までキレイにしたい
- 医師や看護師に施術してもらいたい
- 肌トラブルがあった時、即診察してほしい
- とにかく料金を安く抑えたい
- なるべく痛みは少ない方がいい
- 通う回数は多くなっても問題ない
- 今あるムダ毛を抑毛・減毛したい
- 肌に優しい施術がいい
このように、自分が脱毛に求める内容によって、医療脱毛と美容脱毛のどちらが向いているのか分かれてきます。
また、医療脱毛と美容脱毛どちらを選ぶか決める際に、特に見ておきたいポイントは「脱毛効果の違い」です。
多少の痛みや料金の高さは我慢しても、脱毛完了した後もムダ毛のない肌でいたいなら、永久脱毛効果のある医療脱毛を。永久脱毛ではなくても、なるべく費用と痛みを抑えたいなら、抑毛・減毛効果のある美容脱毛が適しています。
とはいえ、他にも違いはたくさんあります。実際に脱毛へ通ってから後悔しないためにも、以下で一つずつチェックしていきましょう。
医療脱毛と美容脱毛を徹底比較!
ここでは、医療脱毛と美容脱毛の違いを明らかにするため、様々な項目で比較していきます。今回、比較する項目は以下のとおりです。
- 脱毛効果
- 施術回数と期間
- 施術の痛み
- 料金
- 脱毛可能範囲
- 肌トラブル時の対応
では、早速見ていきましょう。
脱毛効果
こちらはクリニックの医療脱毛と、脱毛サロンの美容脱毛の違いを示したものです。
両者の大きな違いは、照射により毛根やその周辺組織が破壊されるかです。
実は確実な脱毛効果が認められているのは毛を生やすもととなる組織(毛母細胞、毛乳頭)を破壊できる医療レーザー脱毛だけです。エステサロンで毛乳頭を破壊すると医師法違反になるため、光脱毛では毛乳頭にダメージを与えることしかできません。効果は一時的な減毛効果にとどまります。
つまり、クリニックの医療脱毛と脱毛サロンの美容脱毛は、医療行為であるかないかの違いがあるといえますね。
医療行為である医療脱毛は、強い照射パワーにより、毛根や周辺組織を破壊して脱毛効果を高める一方で、脱毛サロンの美容脱毛は照射パワーが弱いため、あくまで減毛・抑毛効果にとどまります。
また、医療脱毛と美容脱毛の効果を語る上で重要なことは、「永久脱毛の効果があるのは医療脱毛のみ」という点です。
しかし永久脱毛は、「永久にムダ毛が生えてこない」というわけではありません。以下で永久脱毛の定義を示してみます。
「永久脱毛」とは、施術後に生えてくる毛の本数が減り、その状態を長い期間維持できる脱毛を指します。永久脱毛を行った場合でも、毛がまた生えてくる可能性があります。米国電気脱毛協会によると『最終脱毛をしてから1ヶ月後の毛の再生率が20%以下であれば永久脱毛と認める。』とされています。
つまり永久脱毛とは、脱毛をしてから1ヶ月の間にムダ毛が生えてくる割合が20%以下の脱毛方法、ということになります。完全にムダ毛がなくなるというわけではない点は、しっかり理解しておきましょう。
一方で、永久脱毛の効果がない美容脱毛は、医療脱毛に比べて照射パワーが弱く、脱毛効果は抑毛・減毛にとどまります。つまり、脱毛に通わなくなると再び毛が生えてきて、徐々に元の状態に戻ってしまうこともあります。
脱毛完了したあとも、ケアの手間を省きたい人は医療脱毛が良いでしょう。
施術回数と期間
次に施術回数と期間について比較していきます。ここでは、効果を実感できるまでの施術回数と期間を、医療脱毛と美容脱毛それぞれで比較してみました。
まずは施術回数から見ていきましょう。
医療脱毛 | 美容脱毛 | |
顔 | 6〜8回 | 8〜12回 |
VIO | 6〜8回 | 8〜12回 |
脇 | 4〜5回 | 5〜6回 |
腕・脚 | 4〜5回 | 5〜6回 |
背中・お腹・お尻 | 5〜6回 | 6〜8回 |
上記の回数を期間に直すと以下のとおりです。
医療脱毛 | 美容脱毛 | |
顔 | 12〜16ヶ月 | 16〜24ヶ月 |
VIO | 12〜16ヶ月 | 16〜24ヶ月 |
脇 | 8〜10ヶ月 | 10〜12ヶ月 |
腕・脚 | 8〜10ヶ月 | 10〜12ヶ月 |
背中・お腹・お尻 | 10〜12ヶ月 | 12〜16ヶ月 |
- ※医療脱毛、美容脱毛ともに施術間隔を2ヶ月で算出
これらはあくまで参考値であり、肌の状態や毛質によって、また使用する脱毛機によっても異なってきます。
医療脱毛は照射パワーが強い脱毛機を使うため、平均的な数字で比較すると、美容脱毛に比べて効果を実感するまでの回数・期間は短くなります。
施術の痛み
医療脱毛と美容脱毛を“施術の痛み”で比較すると、一般的には美容脱毛の方が痛みが少ないとされています。その理由は、繰り返しになりますが脱毛機の照射パワーの違いにあります。
まず医療脱毛は、国家資格をもつ医師や看護師が施術を行い、医療機関でしか扱えない約250℃以上の熱を発するレーザーを使用。
一方で美容脱毛は、医療行為ではないことから、使用する光のパワーに上限があり、照射時の温度は約60〜70℃と低めに設定。
医療脱毛に比べて、美容脱毛は照射パワーが弱いため、痛みが少ないと言われているんですね。
なお、気になる痛みの強さですが、どちらの施術も「輪ゴムでパチンと弾かれたみたい」「ピリッと電流が走ったみたい」と例えられています。
しかし、脱毛を受けた方の中には「違和感なく終わった」「耐えられないほどの痛みではなかった」という声もあり、痛みの感じ方には個人差があるようです。
クリニックでは麻酔が使用できる
「痛みに強くないけど、永久脱毛の効果がある医療脱毛がいい」という方には、麻酔が使用できるクリニックをおすすめします。
ただし、以下のように、クリニックによっては施術費用と別で麻酔代がかかる点に注意しましょう。
レジーナクリニック
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リゼクリニック
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フレイアクリニック
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アリシアクリニック
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エミナルクリニック
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リアラクリニック
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湘南美容クリニック
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ジェニークリニック
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ルシアクリニック
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グロウクリニック
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麻酔代 | 麻酔クリーム:無料 | 麻酔クリーム:1回3,300円 笑気麻酔:30分3,300円 |
麻酔クリーム:無料 | 麻酔クリーム:1部位3,300円 笑気麻酔:1回11,000円
笑気麻酔は池袋院・銀座6丁目院のみ
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麻酔クリーム:1本3,000円 | 麻酔の使用なし | 麻酔クリーム:1本2,000円 笑気麻酔:1部位2,200円
麻酔クリームはVIOのみで、事前に塗ってくる必要あり
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麻酔クリーム:1本3,300円 | 麻酔クリーム:1回3,300円 | 麻酔クリーム:無料
VIOとワキのみ
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自分は痛みに弱い、と自覚しているのであれば、最初から麻酔代が無料のクリニックを選ぶといいですね。
料金
脱毛の効果はもちろんですが、どのくらい料金がかかるのかも大事なポイントですよね。そこで、主要クリニック・脱毛サロンの料金相場を比較してみましょう。
※下記はすべて5回コースの料金相場です。
医療脱毛 | 脱毛サロン | |
全身脱毛 + VIO + 顔 | 25〜40万円 | 10〜20万円 |
全身脱毛 + VIO | 20〜35万円 | 10万円前後 |
全身脱毛 + 顔 | 20〜35万円 | 10万円前後 |
各クリニック・脱毛サロンのプラン内容によって異なりますが、総じて言えば、医療脱毛の方が美容脱毛よりも料金は高めです。
ただし、先ほど触れた施術回数と期間を踏まえると、脱毛サロンの方が回数が多くかかりがちなので、脱毛完了までのトータル料金で比較するとあまり変わらない、もしくは医療脱毛の方が安くなる場合も。
つまり料金を比較する際は、表示されているプラン料金だけでなく、脱毛完了までのトータル料金も意識することが必要であると言えますね。
私たちはついつい表示金額だけで高い・安いを判断しがちですが、効果と回数も踏まえた上で、自分にあった脱毛方法を選択すると良いでしょう。
脱毛可能範囲
基本的には医療脱毛・美容脱毛ともに、施術可能部位と施術不可部位は同じです。
例えば、顔の部位でいうと、毛の色素が濃い「髪の生え際」「もみあげ」「襟足」、他にも施術のリスクが高いことから「目の周り」は施術できません。
ただし、Iラインの粘膜部分については、医療脱毛では施術可能なところもありますが、美容脱毛では基本的に施術不可です。
VIOはもともと刺激に弱い箇所で、Iライン中心の少し湿っている粘膜は特にデリケートなところ。肌トラブルのリスクが高いことから、国家資格をもった医師や看護師が施術する医療脱毛でしか照射できません。
美容脱毛は医療行為でないことから、施術可能部位も医療脱毛とは一部異なる点を理解しておきましょう。
肌トラブル時の対応
肌にダメージを与える脱毛は、肌トラブルが起こる可能性もあります。実は医療脱毛と美容脱毛では、肌トラブル時のアフターフローにも大きな違いがあります。
まず医療脱毛ですが、国家資格を持った医師または看護師が施術し、肌トラブル時はその場で処置が可能です。一方で美容脱毛は、研修を受けたスタッフが施術し、肌トラブル時は提携の医療機関で対応してもらいます。
どちらも指導を受けた施術者ですが、医療脱毛の場合は、専門知識のある医師や看護師が担当します。さらに、医療機関であるため、何かあった時はその場で迅速な対応が可能です。
知識のない私たちにとって、脱毛後に少しでも腫れや赤みがあると不安なもの。すぐに知識のある人へ相談できることは安心に繋がりますね。
医療脱毛と美容脱毛のメリット・デメリットを解説!
それではここから、医療脱毛と美容脱毛の比較を踏まえ、それぞれのメリットとデメリットをまとめてみます。
医療脱毛のメリットとデメリット
まずは医療脱毛のメリット・デメリットを挙げてみます。
- 永久脱毛の効果がある
- 少ない回数かつ短い期間で脱毛できる
- トータル料金を考えるとコスパが高い
- Iラインの粘膜まで脱毛できる
- 肌トラブルが起きた際は、専門知識のある医師がその場で処置してくれる
- 施術可能な肌状態か、医学的な観点で判断してもらえる
- 照射パワーが強い分、痛みがある
- 美容脱毛に比べると料金が高い
- レーザーの刺激で肌が荒れる可能性がある
- 脱毛完了すると二度と生えてこない
- 軽い日焼けでも施術できない可能性がある
医療脱毛の最大のメリットといえば、永久脱毛ができ、短い期間で脱毛効果を実感できる点です。また医師が常駐していることから、肌トラブル時に速やかに対応してもらえます。
その一方で、医療行為となるため料金が高くなる傾向に。さらに照射パワーが強くなることから、美容脱毛に比べ痛みは強くなります。
多少お金をかけてでも、効果をしっかり実感したいのなら医療脱毛を選ぶといいですね。
美容脱毛のメリットとデメリット
続いて、脱毛サロンで施術する美容脱毛のメリット・デメリットを挙げてみます。
- 医療脱毛に比べると料金が安い
- 施術時の痛みが少ない
- 肌にやさしい施術が可能
- 自分のペースで通いやすい
- エステ感覚で気軽に通える
- 短期間では効果を実感しにくい
- 脱毛を止めると毛が再び生えてくることも
- 施術回数が多く、脱毛完了まで時間がかかる
- 効果を求めて施術回数を増やすと、料金も高くなる
- 肌トラブルが起きた際は、提携の医療機関まで出向かないといけない
美容脱毛は医療脱毛に比べ料金が安く、さらに痛みも少ない点が大きなメリットです。
確かに回数を重ねると金額も増えますが、元々毛が濃い体質でない、ムダ毛が減ればいい、くらいであれば美容脱毛を検討してみるのもいいですね。また、照射パワーが医療脱毛よりも弱いことから、肌が弱い人にもおすすめ。
一方で、「完璧にツルツルにしたい!」「永久脱毛したい!」などを望むのであれば、美容脱毛は向いていません。
料金を抑え、減毛・抑毛を目指すのであれば、脱毛サロンの美容脱毛を検討してみてくださいね。
医療脱毛と美容脱毛の見分け方は?
「自分は医療脱毛をしたい!」または「美容脱毛に決めた!」と思っても、近年はクリニック・サロンの数は日に日に増えており、見分け方がわかならいという声も多く聞くようになりました。医療脱毛と美容脱毛を、瞬時に見分けられる方法も知っておきたいですよね。
まず、医療脱毛の場合、「〇〇クリニック」という名前がついているのが基本です。クリニック=医療機関であることを示しているため、医療脱毛の施術を行っていると判断できますね。
逆に、美容脱毛の施術を行う脱毛サロンの見分け方は、少し難しいです。ですが、名前に「クリニック」と付いてなければ、美容脱毛であると判断していいでしょう。
また美容脱毛は、ホームページやSNSなどに「サロン業界」「サロン脱毛」「エステ脱毛」「ライト脱毛」などの言葉が書かれている場合が多いです。実際にホームページを見ても確信が持てないときは、電話やメールで問い合わせてみましょう。
まとめ:どうしても悩むなら医療脱毛と美容脱毛の併用も選択肢に
今回は、医療脱毛と美容脱毛について、様々な項目から比較してきました。
医療脱毛と美容脱毛は、最終的な脱毛効果に違いがあることを踏まえた上で、どのくらいの期間・予算で脱毛したいのか、痛みは抑えたいのかなど、まずは自分の希望を整理してみてくださいね。
なお、この記事を読んでみてもどちらが良いか分からない方は、医療脱毛と美容脱毛の併用も視野に入れてみても良いかもしれません。
医療脱毛を受けて「この痛みは耐えられそうにない」と感じたり、美容脱毛を受けて「やっぱり回数少なく脱毛を完了させたい」と感じたり、実際に自分で体感したからこそわかることもありますよね。
痛みを感じやすいVIOや脇は美容脱毛、それ以外は医療脱毛といった使い分けができるのも、併用ならではのメリットです。
ただし、肌トラブルが起きたときはどちらが原因なのか判断がつきにくかったり、結果的に料金が高くなってしまったりする可能性もある点に注意しましょう。
医療脱毛と美容脱毛それぞれのメリット、デメリットを理解して、自分にとって最適な脱毛方法を選んでみてくださいね!