全身脱毛は1回の施術でどれくらい時間がかかる？ 脱毛が完了する期間まで解説

全身脱毛1回にかかる施術時間をクリニック・サロンごとに紹介

各医療脱毛クリニックや脱毛サロンを調査した結果、全身脱毛1回にかかる時間の目安は、以下の通りでした。

全体的に、医療脱毛クリニックよりも脱毛サロンの方が、施術時間が短い傾向にありました。

また、クリニック・サロンともに目安時間に開きがありますが、これは使用する脱毛機などに違いがあるからです。

各クリニック・サロンごとに全身脱毛の施術時間は異なるため、クリニック・サロン選びの際にはよく確認しておくのが大事です。施術時間が短ければ、学校や仕事終わり、遊びに行く前などにもフラッと寄れて便利ですよね。

それではここからは、クリニック・サロンごとの全身脱毛の施術時間を詳しく紹介していきます。

医療脱毛クリニックは90分前後のところが多い

大手医療脱毛クリニックの全身脱毛の施術時間を調査した結果は、上記の通りです。

最も施術時間が短いのが、アリシアクリニックの30分です。しかもこれはVIOも込みの時間であり、さらに顔まで含めても60分と、他のクリニックと比べても圧倒的な早さで施術を終えることができます。

一方、リゼクリニックや湘南美容クリニックなど、120分と長い時間がかかるクリニックも。クリニックによって施術時間にはバラつきがありますが、平均すると60〜90分かかるところが多いようです。

脱毛サロンは60分前後のところが多い

大手脱毛サロンの施術時間は、上記の通りです。一部施術時間が長いところがあるものの、全体的には医療脱毛に比べて短時間の施術となっています。

最も施術時間が短いのは、ラココの30分。独自開発の高速連射が可能な脱毛機を使用することで、業界最速クラスのハイスピード施術を実現させています。

他の脱毛サロンでは45〜60分のところが多いですが、中にはエピレやTBCのように2時間以上かかるサロンもあります。サロンによって施術時間に大きな差があるため、サロン選びの際には注意しましょう。

施術時間の長さと全身脱毛の効果は関係する？

「施術時間が長い方が丁寧に施術してくれて、効果も上がるのでは？」と思っている方もいるかもしれません。

しかし、施術時間の長さと全身脱毛の効果に関連性はありません。施術時間が長いと効果が高いというわけでも、反対に短いと効果が低いというわけでもないのです。

医療脱毛クリニック・脱毛サロンともに、全身脱毛の施術時間は以下のような要因に左右されます。

最も施術時間に違いが出るのは、クリニック・サロンで使用している脱毛機の種類です。

実は、脱毛機ごとに脱毛方法が異なり、照射スピードも変わります。また、機種によって照射口の大きさが違うため、照射口の大きいものなら少ない照射回数で済み、施術時間も短くなるんです。脱毛機の種類については、この後の章で詳しく解説します。

また、照射時の肌への負担を減らすために、冷却ジェルを塗布するクリニック・サロンも多いです。その場合にはジェルの塗布と拭き取りに時間がかかるため、施術時間も長くなってしまいます。

他にも、クリニック・サロンの施術スタッフの熟練度や人数によっても、施術時間は左右されます。全身脱毛の場合はスタッフ2人体制で施術を行い、時間短縮を図っているところもあります。

このように、全身脱毛の施術時間は、使用する脱毛機や施術者のスキル・人数によるところが大きいため、時間の長さが効果の有無に影響することはありません。

脱毛機によって全身脱毛の施術時間が変わる

先ほど触れたように、クリニック・サロンではそれぞれ使用している脱毛機が異なり、これにより全身脱毛の施術時間も変わります。

自分が通いたいクリニック・サロンがどのような脱毛機を使っているのか確認しておくと、施術時間の目安も立てやすくなりますよね。

ここからは、クリニック・サロンで使用されている脱毛機ごとの施術時間や特徴を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

クリニック（医療脱毛）の場合

一口に「医療脱毛」と言っても、実は脱毛機ごとに使用されているレーザーが違います。

医療脱毛クリニックで使用されている脱毛機には、以下の3種類のレーザーが使用されています。

上の図を見るとわかる通り、3つのレーザーは波長の長さが異なり、それによって施術時間や特徴も異なってきます。それぞれのレーザーについて、詳しく説明します。

アレキサンドライトレーザー

アレキサンドライトレーザーで全身脱毛をする場合、1回の施術にかかる時間は約90分です。1ショットずつ照射口を肌に当て、単発で照射を行う方式のため、施術時間は比較的長い傾向にあります。

日本人の毛質・肌質に合っているとされ、濃い毛にも高い効果を発揮します。コラーゲン生成を促すため、美肌効果を期待できるというメリットも。

アレキサンドライトレーザーはアレキサンドライトという宝石を用いて755nmの波長を出すことで、メラニン色素に反応させて脱毛します。

日本人の肌の色合いと相性がいいので、医療脱毛クリニックでは定番の医療レーザーです。ワキやVIOなど、濃い毛の脱毛効果が期待できます。

また、アレキサンドライトレーザーは肌のコラーゲン産生を促し、開いた毛穴の引き締め効果が期待できるのも特徴です。

ただし、産毛への効果は薄く、日焼け肌・色黒肌には照射ができません。

ダイオードレーザー

ダイオードレーザーで全身脱毛をする場合、1回の施術にかかる時間は約60～90分です。

ダイオードレーザーには「熱破壊式」「蓄熱式」の2種類があります。

ダイオードレーザーを搭載している脱毛機には、熱破壊式（ショット式）と蓄熱式（SHR式）があります。熱破壊式は、出力の高いレーザーで毛根の組織を破壊し、毛が生えてこないようにする方法です。一方の蓄熱式は、低出力のレーザーを繰り返し照射することで皮下に熱を蓄積させ、発毛の指令を出す「バルジ領域」という組織にダメージを与えて脱毛する方法です。

特に、蓄熱式は施術時間が短いのが特徴です。1ショットずつパチンパチンと照射していく熱破壊式と違い、蓄熱式は連射が可能で、肌の上をスルスル滑らすように照射していきます。そのため、熱破壊式ダイオードレーザー含む他のレーザーに比べて、施術時間が短縮できるんです。

その他の特徴としては、幅広い毛質や肌質に対応でき、痛みが少ないという点が挙げられます。

ダイオードレーザーは、幅広い毛質・肌質に対して脱毛効果が期待できるレーザーです。産毛から濃い毛、さらに日焼け肌・色黒肌の方に対しても照射できます。

また、肌に優しく施術時の痛みが少ないのも特徴です。

また、産毛にも効果的で、日焼け肌や色素沈着している部位にも照射が可能です。

ヤグレーザー

ヤグレーザーで全身脱毛をする場合、1回の施術にかかる時間は約60～120分です。アレキサンドライトレーザー同様、単発で照射するショット式ですが、脱毛機の機種によっては照射スピードの速いものもあります。

波長が長く肌深くまでレーザーが届くため、頑固な剛毛にも効果的。肌表面の色に左右されないので、日焼けや肌トラブルがある人の施術に使用されるケースもあります。

ただし、ヤグレーザーは痛みが特に強いため、全身をこれだけで施術することはあまりなく、しぶとく残ってしまった毛に対してのみ使われることが多いです。

ヤグレーザーは、アレキサンドライトレーザーよりも肌の奥深くまでレーザーが照射できるので、剛毛や深いところから生えている毛にもアプローチが可能です。そのため、ダイオードレーザーやアレキサンドライトレーザーで脱毛できなかった部分でも脱毛できる可能性があります。ほかにも、日焼け肌や色素沈着している肌に施術できるなどのメリットはあります。

このように、各レーザーによって施術時間や特徴が異なるので、クリニック選びの際にはどのレーザーを使用した脱毛機が備えられているか、よく確認しておきましょう。各医療脱毛クリニックで導入されている脱毛機は、以下の通りです。

脱毛サロン（光脱毛）の場合

脱毛サロンの光脱毛も、主に以下の3つの脱毛方式があり、それぞれ特徴が異なります。

IPL方式

IPL方式で全身脱毛をする場合、1回の施術にかかる時間は約60〜90分です。1ショットずつ照射していくため、脱毛機の機種によっては時間がかかる場合もあります。

光脱毛の中では圧倒的な照射パワーを誇り、全身脱毛の効果をすばやく実感できるのがIPL方式の魅力。濃い毛に効果的ですが、産毛には効果が薄く、他の方式に比べ痛みがやや強いという側面も。

IPL（インテンス・パルス・ライト）式脱毛は、メラニン色素に反応する光を照射し、熱を発生させて発毛細胞のはたらきを抑制する仕組みです。

メラニン色素に反応することから、メラニン色素を多く含む太く濃い毛のほうが反応しやすいといわれています。
ただし、メラニンを多く含む日焼けした褐色肌やほくろ部分は火傷のリスクがあるので照射できません。

美容エステでも人気のフォトフェイシャルと同じ光を使っているため、きめ細やかな美肌を手に入れられる効果も期待できます。

SSC方式

SSC方式で全身脱毛をする場合、1回の施術にかかる時間は約60分。こちらも単発で照射を行う方式です。

SSC方式では、抑毛効果のあるジェルを塗布してから光を照射するのが特徴。肌への負担が少ないため痛みも少なく、産毛にも効果的です。

ジェルに美容成分が配合されているため、美肌効果も望めますが、効果は他の方式に比べて緩やかとされています。

SSC脱毛は「ビーンズジェル」と、「クリプトンライト」という光の照射を併用することで脱毛する方法です。SSC脱毛で使用するビーンズジェルは抑毛効果が期待でき、黒ずみ解消や毛穴を引き締める効果を発揮することから、美肌効果も期待できるのが特徴です。

SHR方式

SHR方式で全身脱毛をする場合、1回の施術にかかる時間は約30分。医療脱毛の蓄熱式と同様に連射が可能なため、圧倒的にスピーディーな施術ができるのが魅力です。

他の方式が1〜2ヶ月おきの施術なのに比べ、SHR方式は最短2週間おきに施術ができるのも特徴。光脱毛の中でも特に痛みが少なく、幅広い毛質や肌質に効果を発揮します。

SHR（スーパー・ヘアー・リムーバル）式脱毛は、表皮に近くにある発毛をうながす組織「バルジ領域」に繰り返し熱を与え、蓄積された熱で毛の再生を抑制する施術です。

IPL脱毛やSSC脱毛より弱い出力の光を使用するため、痛みも弱いといわれています。
また、照射出力が弱いぶん、メラニン色素の含有量の影響を受けにくいので、IPL式などで施術が受けられない場合がある色黒肌や日焼け肌へも施術できることがあります。

脱毛サロンによって採用している脱毛方式が違うため、これらの特徴をよく理解して脱毛サロンを選ぶようにしましょう。各脱毛サロンが採用している脱毛方式は、以下の通りです。

全身脱毛の施術時間を短くする3つの方法

ここまで、全身脱毛の施術時間を解説してきました。全身脱毛は、多くのクリニック・サロンで60分以上かかると見てもいいでしょう。

しかし、「60分や90分は長すぎる！」「施術時間を短くする方法はないの？」と思った方もいらっしゃると思います。

実は、全身脱毛の施術時間は、以下の3つのポイントを意識するだけで短縮することができます。

それでは、各ポイントについて詳しく説明していきます。

1. シェービングを正しい方法で丁寧に行う

全身脱毛の施術を受ける際には、事前にシェービング（自己処理）をしておく必要があります。毛が残ったままだと、レーザーや光が反応しすぎてしまい、火傷などを引き起こすおそれがあるからです。

そのため、剃り残しがある場合は、スタッフにシェービングをお願いすることになります。実は、これが施術時間が長引いてしまう一番多い原因です。特に全身脱毛の場合はシェービングする範囲も広いため、剃り残しがないかよく確認しながら丁寧に行いましょう。

シェービングをする際は、以下のように正しい方法で行うことも大切です。

上の画像を見るとわかるように、シェービングは毛の流れに沿って行うのが正しい方法です。深剃りしようと毛の流れに逆らって剃ってしまっている人も多いと思いますが、そうすると肌を傷つけてしまうおそれも。

肌に傷がある場合はテープなどで保護してくれることもありますが、すると余計に時間がかかってしまいます。場合によっては照射自体ができなくなることもあるため、注意しましょう。

シェービングの際は電気シェーバーを使うことも重要です。電気シェーバーは肌当たりが優しいため、肌へのダメージを抑えることができます。

また、手の届かない部位は無料でシェービングをしてくれるクリニック・サロンがほとんどなので、無理に行わなくても大丈夫。家族などに剃ってもらえる場合は、シェービング時間の短縮になりますね。

2. 乾燥・肌荒れ・日焼け対策を万全にする

全身脱毛の施術時間を短縮させたいなら、乾燥や日焼け対策をして肌のコンディションを整えておくことも大切です。

施術前に剃り残しがないかチェックする際、スタッフは同時に肌の状態も確認しています。ひどい乾燥や肌荒れ、または日焼けなどで肌がダメージを受けていると、施術ができないことがあります。

そのため、肌状態が悪い場合には時間をかけてよく確認しなければなりません。施術ができる場合には、照射の出力を調整したり、多めにジェルを塗ったりなどして対応するので、結果的に施術時間が伸びてしまうのです。

全身脱毛期間中は、乾燥や肌荒れを起こしやすくなっています。日頃からボディローションやクリームで肌を保湿し、水分を逃さないようにしてくださいね。

特に、日焼けは火傷や乾燥などの肌トラブルを招きやすく、施術不可と判断されることもあります。外出時は日焼け止めや日傘などで、徹底的な日焼け対策を行いましょう。

脱毛中に日焼けしてしまうと、やけどやシミ・色素沈着などの肌トラブルを起こす可能性があります。また、日焼けしている間は施術が受けられなくなるので注意が必要です。

毎日のボディケアは、全身脱毛のスムーズな施術に貢献するだけでなく、脱毛効果を高めることにも繋がりますよ。

3. 施術当日は脱ぎ着しやすい服装・ナチュラルメイクにする

全身脱毛は、医療脱毛クリニックや脱毛サロンに用意されたガウンなどを着用して施術を受けるため、当日の服装に指定はありません。

ただ、全身脱毛の施術時間を少しでも短くしたいなら、脱ぎ着しやすい服装を選びましょう。ボタンのない服やゆったりしたワンピースなどは、着替えに時間がかからず、早く施術を始められます。

また、全身脱毛に顔も含まれている場合は、施術前にメイクを落とす必要があります。メイクオフに手間取るとクリニックやサロンに滞在する時間が長くなるので、施術当日はナチュラルメイクで行くのがおすすめです。

全身脱毛が完了するまでの期間は？

最後に、全身脱毛が完了するまでの期間を確認しておきましょう。

まず前提として、全身脱毛完了までにかかる期間は、医療脱毛クリニックと脱毛サロンとで異なります。その他にも両者にはさまざまな違いがありますので、合わせて確認してみましょう。

上の画像の「完了までの回数」を見てみると、医療クリニックと脱毛サロンでは回数が倍以上違うのがわかりますよね。

全身脱毛は1〜2ヶ月に1回のペースで通うことがほとんどなので、医療脱毛では最短で5ヶ月、脱毛サロンでは最短でも1年ほどかかることになります。

クリニックの医療脱毛は、脱毛サロンで行われる光脱毛よりも照射パワーが強いため、永久脱毛が可能で、少ない施術回数で全身脱毛を完了できます。

一方、脱毛サロンは完了までの期間は長くなりますが、施術時間は医療脱毛よりも短い傾向にあります。また、1回あたりの料金が安く、痛みも少ないというメリットも。毎回1時間以上施術を受けるからこそ、ストレスなく脱毛を受けたい人は、痛みの少ない脱毛サロンを選ぶのも一つの手です。

1回の施術で全身を照射できないクリニック・サロンに注意

また、クリニックやサロンによっては、上半身のみ・下半身のみなど、1回の施術で脱毛できる部位が限定されていることがあります。

この場合、1回の施術時間は短くなりますが、全身1回分を完了させるまでに回数がかさむため、脱毛完了までの期間も長くなってしまいます。

全身脱毛を早く終わらせたいなら、1回の施術で全身を照射してくれる医療脱毛クリニックや脱毛サロンを選びましょう。

まとめ

全身脱毛にはクリニックで行う医療脱毛と、脱毛サロンで行う光脱毛とがありますが、脱毛サロンの方が1回の施術時間が短い傾向にあります。一方、短い「期間」で全身脱毛を完了できるのは、医療脱毛の方です。

使用している脱毛機によっても施術時間や期間は異なるため、クリニック・サロン選びの際にはよく確認しておきましょう。

全身脱毛の施術は、少なくとも1時間以上かかることがほとんどです。少しでも施術時間を短くできるように、シェービングやスキンケアなどのポイントを意識してみてくださいね。